三次元測定機は精度が高い測定機であるものの、誤差が生じる場合があります。誤差が生じる原因を把握し、精度を保つ方法を実践したり計測機器の構成作業をしたりしながら、より確かな測定が行えるように努めましょう。ここでは三次元測定機に誤差が生じる原因や精度を保つ方法、測定機器の校正作業の重要性を解説します。
三次元測定機に誤差が生じる原因は、以下の通りです。
これらから生じる影響はわずかながら誤差となって現れます。これらは誤差が生じる原因となるだけでなく、放置しておくと次第に三次元測定機の故障につながる恐れもあります。
ごくわずかな誤差であるため、実用中にはっきりと誤差が出て気づくというケースはまれですが、自動プログラムで繰り返し測定が大量に行われる検査においては、わずかな誤差の発生が大きな影響を及ぼす可能性もあるため、注意しなくてはいけません。
三次元測定機の精度を保つ方法は大きく分けて2つあります。まず1つは、三次元測定機を使用して測定する際の現場環境を整えることです。温度変化による誤差は、温度変化が起こらないように気を付けることで改善できる可能性が高いです。
続いてもう1つは、三次元測定機そのものを定期的にチェック・メンテナンスすることです。 定期的にメンテナンスを実施していれば、現場で発生したオイルミスト・粉塵による影響を受けていないか、プローブの汚れや摩耗が発生していないか、測定機のコンディションそのものに不具合が出ていないかがチェックできます。
万が一何らかの問題が発生していたら、適したメンテナンスを行うことで精度を保てるでしょう。
三次元測定機を使う際は、計測機器の校正作業の重要性も理解しておかなくてはなりません。長く使っていれば、機械はどんなものであっても部品の劣化や故障が発生するものです。異常を確認するためには、定期的な点検が必要です。
測定機器の場合は、使用している機械が正しく測定できているかを確認する「校正」によって、修理や調整が必要かどうかを判断します。正しく測定できないまま使用していれば、製品の品質が保てません。会社の信用を失う問題にまで発展してしまうため、定期的な校正作業は製造業において重要な作業です。
校正をいつ・どのぐらいの頻度で行うかは決まりがありません。ただしISO9001の監視機器及び測定機器の管理という項目では、定められた間隔もしくは使用前に行うこと、とされているため、現場に合わせて決めておきましょう。測定機器のメーカーでは1年ごとの校正作業を推奨していることが多いです。
校正そのものに測定の誤差を改善する役割はありませんが、改善の必要があるかどうかを知るための大切な作業であると理解しておきましょう。
こちらのページでは。「温度環境を整えた上で、専門知識・スキルのもと、正しく設定・測定しなくてはならない」といった三次元測定機の課題を解決し、誰でも簡単に測定できる三次元測定機を紹介しています。
三次元測定機メーカー15社(※)の門型・アーム型・卓上型・ハンディ型と様々な製品を調査し、導入企業の声が公式HPで掲載されている信頼できる三次元測定機をピックアップ。 そのなかで「測定精度・安定性に優れている機器」「使いやすさ・汎用性に優れている機器」「実績・実例が豊富な機器」という3つに分けて、それぞれの三次元測定機が他と何が違うのかを詳しく解説します。
引用元:キーエンス
(https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure-sys/xm/007/2111_01.jsp)
引用元:東京精密
(https://www.accretech.jp/product/measuring/cmm/zeiss_xenos.html)
引用元:ミツトヨ
(https://www.mitutoyo.co.jp/products/measuring-machines/cmm/standard/191-812h/)