三次元測定機の“違いがわかる”ガイド » 三次元測定機の基礎知識 » 三次元測定機の歴史

三次元測定機の歴史

三次元測定機が誕生したのは、いつ頃なのかと考えたことはありませんか?三次元測定機は1950年代後半に、イギリスで誕生したとされています。このページでは三次元測定機が誕生した歴史を時系列で紹介し、今後の展望についても解説していきます。

三次元測定機はいつ誕生したのか

最初の三次元測定機誕生は1950年代後半

三次元測定機が誕生したのは、1950年代後半から1960年代のはじめにかけてです。最初の三次元測定機はイギリスの「Ferranti」社の開発により生まれ、その後、1980年代のはじめに測定アームを搭載したポータブル三次元測定機が誕生したと言われています。

従来のものづくりでは職人が手作業で1つ1つの製品を生産していましたが、大量生産がされるようになると、部品の組み合わせにおいて寸法管理の必要性が増しました。

そこで必要とされたのが三次元測定機でした。

1969年:初めての国産三次元測定機が誕生

日本国内で最初に三次元測定機が製造されたのは1969年のことです。東京精密によって初めての国産三次元測定機が誕生しました。

東京精密は現在でも、半導体製造装置および精密計測機器の製造を行っています。

1973年:自動測定+スキャニング対応機の誕生

日本で初めての国産三次元測定機が製造されてから4年、ドイツにて自動測定とスキャニングに対応した三次元測定機が誕生しました。

このドイツの新たな三次元測定機の開発により、さらに測定機器の用途の幅が広がったと考えられます。

2005年:三次元測定機を搭載したX線CT装置が誕生

三次元測定機の誕生から需要は高まり、2005年には三次元測定機を搭載した寸法測定用X線CT装置が誕生しました。

このX線CT装置を開発したのは、1951年に創業されたドイツの「Werth(ベアト)」社です。

ベアト社はヨーロッパでも大手の三次元測定機メーカーであり、複数のセンサーを搭載し、図面に記載された寸法すべてを1台で測定できるマルチセンサー式三次元測定機の開発に尽力していました。

しかしX線CT技術への応用に希望を見出し、測定対象物を切断することなく、内部の寸法まで測定できる機器を開発したいと思い、実際に三次元測定機が搭載されたX線CT装置が誕生したとのことです。

三次元測定機の今後

三次元測定機は今後も需要が高まるとされています。現在でも三次元測定機はものづくりにおいて、外観の検査や社会インフラの検査など、さまざまな分野において応用されているためです。

三次元測定機は自動車・航空宇宙・防衛・エレクトロニクスの分野で需要が高まっており、今後の応用分野においてさまざまな市場でさらに需要が高まると予想されています。

現時点で注目度の高いIoT技術の導入を積極的に取り入れていくことにより、三次元測定機の展望はさらに明るいものとなっていくのではないでしょうか。

【種類別】三次元測定機
リストを見る

THREE SELECTIONS
違いで比較現場の要望別:
三次元測定機の
おすすめ3選

三次元測定機メーカー15社(※)の門型・アーム型・卓上型・ハンディ型と様々な製品を調査し、導入企業の声が公式HPで掲載されている信頼できる三次元測定機をピックアップ。 そのなかで「測定精度・安定性に優れている機器」「使いやすさ・汎用性に優れている機器」「実績・実例が豊富な機器」という3つに分けて、それぞれの三次元測定機が他と何が違うのかを詳しく解説します。

※「三次元測定機」とGoogle検索し、上位表示されるメーカーを15社選出しました。(2022年5月調査時点)
使いやすさ・汎用性
を求めるなら…
XM
(キーエンス)
XM(キーエンス)

引用元:キーエンス
(https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure-sys/xm/007/2111_01.jsp)

XMの
ココが違う!
  • ノギス感覚で使える独自のハンディ型
  •      
  • 測定室以外(現場やオフィス)でも使える
  • 最大2mという幅広い測定範囲
測定精度・安定性
を求めるなら…
ZEISS XENOS
(東京精密)
ZEISS XENOS(東京精密)

引用元:東京精密
(https://www.accretech.jp/product/measuring/cmm/zeiss_xenos.html)

ZEISS XENOSの
ココが違う!
  • 最大許容長さ測定誤差は0.3+L/1000㎛
  • 繰り返し精度は+-0.2㎛
  • 分解能(最小表示単位)は0.001㎛
実績・実例の豊富さ
を求めるなら…
CRYSTA-Apex
(ミツトヨ)
CRYSTA-Apex(ミツトヨ)

引用元:ミツトヨ
(https://www.mitutoyo.co.jp/products/measuring-machines/cmm/standard/191-812h/)

CRYSTA-Apexの
ココが違う!
  • 自動車、航空、製造と幅広い納入実績
  • 1934年創業のノウハウが結集
  •      
  • スマートファクトリーにも対応
【選出理由】
・ZEISS XENOSは最大許容長さ測定誤差、繰り返し精度、分解能がいずれも調査した中で最高数値だったため
・XMは測定室以外でも使用できるハンディ式の中で、調査した中で最も高精度で広範囲の測定範囲だったため
・CRYSTA-Apexは社名ありの導入実例(計12件)が調査した中で最も豊富だったため