三次元測定機で測定できる値のひとつに「円筒度」があります。しかし「円筒度」と似たものとして「真円度」があり、どのように違うのか疑問に思われている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで本記事では、三次元測定機で測定できる円筒度と真円度の違いと、円筒度の測定方法について解説します。円筒の正確さを測定したいと思っている方や、これから三次元測定機を導入したいと思っている方はぜひ参考にしてください。
「円筒度」とは、円柱形の物体が幾何学的に正しい円筒形からどれほどの差異を持っているかを示すものです。円柱の物体は、幾何学的に正しい円形であり、真っ直ぐな円筒形であることが求められます。しかし正確な円柱から狂いが生じてしまうことも少なくありません。その狂いの度合いを測定するのが「円筒度」です。
「円筒度」と似ているものに、「真円度」があります。しかし円筒度と真円度には明らかな違いがあり、「円筒度」は「円筒」に対して用いられる測定であるのに対し、「真円度」は「円形」に用いられる測定です。
つまり円筒度で測定されるのは、対象の物体における円形・真っ直ぐさの正しさとなります。円筒形は筒型であるため、円形度だけではなく筒の真っ直ぐさも測定対象です。それに対して真円度は、真っ直ぐさは測定対象となりません。測定されるのはあくまでも円形の部分だけであり、「円の正しさ」のみを測定します。
以上のように円筒度と真円度は測定する項目が異なりますが、いずれも三次元測定機で測定可能であることに変わりはありません。三次元測定機を用いれば、円筒度も真円度も測定できるようになるはずです。
三次元測定機で円筒度を測定するには、まず三次元測定機の回転テーブルの上に測定対象の物を乗せます。測定対象物は動かないようにしっかりと固定してください。
測定対象物を固定したら、スタイラスを接触させてください。
スタイラスを測定対象物に当てながら回転テーブルを回し、測定を行います。測定ポイントをそれぞれ測定しましょう。ただしもし測定物が大きい場合は、回転テーブルを回さないようにしてください。動かさないようにしたまま、スタイラスの方を回転させるとうまく測定できます。
「円筒度」とは円筒の「円部分」と「垂直部分」の両方の正確さを測定するものであり、「真円度」とは異なります。真円度は円部分の正確さのみを測定するものです。
しかしいずれの値も三次元測定機で測定できます。三次元測定機で円筒度を測定するには、回転テーブルの上に測定対象物を置き、固定をした上で回転テーブルを廻しながらスタイラスを接触させることで行います。円筒の正確さを測定したいなら、三次元測定機を導入して行ってみてください。
三次元測定機メーカー15社(※)の門型・アーム型・卓上型・ハンディ型と様々な製品を調査し、導入企業の声が公式HPで掲載されている信頼できる三次元測定機をピックアップ。 そのなかで「測定精度・安定性に優れている機器」「使いやすさ・汎用性に優れている機器」「実績・実例が豊富な機器」という3つに分けて、それぞれの三次元測定機が他と何が違うのかを詳しく解説します。
引用元:キーエンス
(https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure-sys/xm/007/2111_01.jsp)
引用元:東京精密
(https://www.accretech.jp/product/measuring/cmm/zeiss_xenos.html)
引用元:ミツトヨ
(https://www.mitutoyo.co.jp/products/measuring-machines/cmm/standard/191-812h/)