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三次元測定機のレトロフィットとは

レトロフィットとは、既存の機器を修理し、新たな機能を追加して使いやすくする技術です。

今回は、レトロフィットとオーバーホールの違いや三次元測定機のレトロフィットを行うメリットについて解説します。

レトロフィットとは

製造元の廃業や部品が生産されなくなった場合、製造から一定期間が経過した機器は修理やメンテナンスが難しくなることがあります。

そのような機器を新品同様に復元する技術がレトロフィットです。また、精度や機能を復元し、新しい機能を追加することも可能です。

レトロフィットを行うことで、新しい機器に買い替える必要がなくなります。

レトロフィットとオーバーホールの違い

レトロフィットは、機器を修理し、新たな機能を付加する技術です。一方、オーバーホールは機器のメンテナンスや洗浄を行うことです。

オーバーホールでは、部品の交換を通じて精度を復元し、機器の寿命を延ばします。しかし、機能自体が変わるわけではなく、復元にとどまります。

レトロフィットは復元に加えて新しい機能を追加できる点が特徴です。

三次元測定機のレトロフィットを行うメリット

測定機能の向上

三次元測定機をレトロフィットすることで、劣化した機能を復元できるうえ、リードタイムの短縮やデータ分析の簡素化にも対応できます。

使い勝手の向上

三次元測定機を復元させるだけでなく、新しいソフトウェアの導入によりプログラム作成時間の短縮やデータ分析の効率化を図れます。

将来の保証

最新のコントローラーやセンサーを導入し、ソフトウェアをアップデートすることで、将来のニーズにも柔軟に対応できます。

三次元測定機のレトロフィットを検討しよう!

三次元測定機は使用期間の経過に伴い劣化していきます。製造元が廃業した場合でも、レトロフィットを活用することで、機能や精度を復元し、新たな技術を取り入れることが可能です。

新しい機器を購入するよりも費用を抑えられるため、メンテナンスの時期にはレトロフィットの導入を検討してみてください。

THREE SELECTIONS
違いで比較現場の要望別:
三次元測定機の
おすすめ3選

三次元測定機メーカー15社(※)の門型・アーム型・卓上型・ハンディ型と様々な製品を調査し、導入企業の声が公式HPで掲載されている信頼できる三次元測定機をピックアップ。 そのなかで「測定精度・安定性に優れている機器」「使いやすさ・汎用性に優れている機器」「実績・実例が豊富な機器」という3つに分けて、それぞれの三次元測定機が他と何が違うのかを詳しく解説します。

※「三次元測定機」とGoogle検索し、上位表示されるメーカーを15社選出しました。(2022年5月調査時点)
使いやすさ・汎用性
を求めるなら…
XM
(キーエンス)
XM(キーエンス)

引用元:キーエンス
(https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure-sys/xm/007/2111_01.jsp)

XMの
ココが違う!
  • ノギス感覚で使える独自のハンディ型
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  • 測定室以外(現場やオフィス)でも使える
  • 最大2mという幅広い測定範囲
測定精度・安定性
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ZEISS XENOS
(東京精密)
ZEISS XENOS(東京精密)

引用元:東京精密
(https://www.accretech.jp/product/measuring/cmm/zeiss_xenos.html)

ZEISS XENOSの
ココが違う!
  • 最大許容長さ測定誤差は0.3+L/1000㎛
  • 繰り返し精度は+-0.2㎛
  • 分解能(最小表示単位)は0.001㎛
実績・実例の豊富さ
を求めるなら…
CRYSTA-Apex
(ミツトヨ)
CRYSTA-Apex(ミツトヨ)

引用元:ミツトヨ
(https://www.mitutoyo.co.jp/products/measuring-machines/cmm/standard/191-812h/)

CRYSTA-Apexの
ココが違う!
  • 自動車、航空、製造と幅広い納入実績
  • 1934年創業のノウハウが結集
  •      
  • スマートファクトリーにも対応
【選出理由】
・ZEISS XENOSは最大許容長さ測定誤差、繰り返し精度、分解能がいずれも調査した中で最高数値だったため
・XMは測定室以外でも使用できるハンディ式の中で、調査した中で最も高精度で広範囲の測定範囲だったため
・CRYSTA-Apexは社名ありの導入実例(計12件)が調査した中で最も豊富だったため