三次元測定機に似たものとして、CTスキャナがあります。どちらも立体物を検査したり測定したりできるものですが、この両者には決定的な違いがあることをご存知でしょうか。
本記事では三次元測定機とCTスキャナの特徴と違いについて解説します。これから立体物の検査・測定ができる測定機を導入したいと検討されているなら、両者の違いについて把握したうえでどちらを導入するべきか判断してください。
CTスキャナとは「コンピュータ断層撮影機」のことであり、三次元測定機の一種です。物体の断面画像を360度、どのような方向からも取得できることが特徴。外側からは見えない内部の状態を確認できる検査機であり、物体はもちろん、人体の臓器の検査のためにも用いられます。
そのため工業分野の内部検査だけでなく、医療分野での人体の検査でも広く活用されるものであり、二次元画像では見つけられないものを見つけるため利用されています。
CTスキャナは三次元測定機の一種ではありますが、測定方法が異なります。一般的な三次元測定機はレーザーで照射した光のうち、反射してくる分を検知することにより測定するものです。しかしCTスキャナはX線を用いて内部を透過させます。
つまりレーザーを用いているものが三次元測定機であり、その中でもX線を利用するものがCTスキャナだと言えるでしょう。
プロープを用いるタイプの非接触三次元測定機では、金属やガラスなどの光沢のあるもの、透明なものの測定は難しいのが現状です。その点CTスキャナであれば、光沢があるものや透明なものでも内部の検査ができ、異物の検出に役立ちます。
三次元測定機は照射されたレーザー光の反射によって測定を行うため、反射率が高いものや、透明なものの測定には剥いておらず、その場合はCTスキャナを利用するべきです。
どちらも立体物を検査・測定する機器ではあるものの、利用されるシーンが異なることも大きな違いのひとつです。CTスキャナは工業分野・医療分野にて利用されているもの。しかし三次元測定機は、工業分野はもちろん、自動車業界・航空機業界・家電業界と、より広いシーンで活用されています。
CTスキャナは立体物の内部を検査できることから、三次元測定機の一種だと考えられます。しかし一般的な三次元測定機とCTスキャナには、さまざまな違いがあることも事実です。
三次元測定機はレーザーを用いますが、CTスキャナはX線で立体物を透過します。また測定できる対象物にも違いがあります。三次元測定機を導入したいと検討する際には、CTスキャナとの違いを知って、目的や用途にあったものを選ぶようにしてください。
三次元測定機メーカー15社(※)の門型・アーム型・卓上型・ハンディ型と様々な製品を調査し、導入企業の声が公式HPで掲載されている信頼できる三次元測定機をピックアップ。 そのなかで「測定精度・安定性に優れている機器」「使いやすさ・汎用性に優れている機器」「実績・実例が豊富な機器」という3つに分けて、それぞれの三次元測定機が他と何が違うのかを詳しく解説します。
引用元:キーエンス
(https://www.keyence.co.jp/ss/products/measure-sys/xm/007/2111_01.jsp)
引用元:東京精密
(https://www.accretech.jp/product/measuring/cmm/zeiss_xenos.html)
引用元:ミツトヨ
(https://www.mitutoyo.co.jp/products/measuring-machines/cmm/standard/191-812h/)